出産後は骨盤矯正が大切!
骨盤が本来の位置からずれていたり、開いていた状態なっているのを、元の位置にバランスよく戻すことを、一般的に「骨盤矯正」と呼びます。
骨盤は、特に妊娠や出産の後にゆがみやすくなるのですが、産後に正しいケアをしないと正しい位置に戻らなかったりバランスが整わなかったりすることが多く、体の不調や姿勢の悪さ、ポッコリお腹の原因などになります。
この記事では、骨盤矯正をいつから始めればよいのか、またどんな方法で行えばよいのかをまとめました。
出産を控えた女性や産後ダイエットについて悩んでいる方は、この記事の内容を出産後のボディケアや、産後ダイエットしやすい体づくりの参考にしていただければ幸いです。
もくじ
骨盤矯正の必要性

女性の体にある骨盤は、大きくなったおなかの中の赤ちゃんを子宮の外に押し出しやすくするために、出産に向けて大きく広がります。
そして出産を終えると、骨盤は徐々に妊娠前の位置にもどるのですが、この時骨盤を支える周りの筋肉が弱っていたり、骨盤を支える関節や靭帯にダメージがあったりなどの理由で予定通りの一にうまく戻れないことも多いです。
そしてそのまま骨盤がゆがんだ状態のまま、回復した筋肉や靭帯で固定されるため、慢性的に骨盤がゆがんだ状態でキープされてしまうことに繋がります。
骨盤がゆがんだ状態になると、おなかやお尻が大きい「妊婦体型」のままになってしまったり、股関節や腰を痛めてしまう原因になるだけでなく、最悪の場合歩行にも障害が発生するようになる可能性まであります。
そのため、出産後できるだけ早期に骨盤矯正を行う必要があるのです。
骨盤矯正の現在
骨盤矯正には、骨盤がゆがんだままの状態にならないように行うものと、ゆがんでしまった骨盤を正しい位置とバランスに調整するために行うものがあります。
ゆがむのを防ぐ矯正
骨盤がゆがんだままにならないように行う骨盤矯正は、出産後すぐの女性の体がそもそも骨盤がゆがみやすい状態であることに着目し、固定用のベルトや骨盤ガードルなどを用いて骨盤を定位置にとどめることを目的としています。
できるだけ正しい位置に骨盤を固定し、その周りの筋肉を強化して正しい位置にキープできるように筋トレなどと組み合わせて行うとより効果が現れます。
ゆがんだ骨盤を矯正
産後に骨盤のゆがみ対策がうまく行えずに、骨盤がゆがんだ状態で固定してしまった場合は、施術などを行って骨盤周りの筋肉を柔らかくし、骨盤を正しい位置に戻す必要があります。
骨盤矯正を行っている整体やマッサージ屋も、骨盤矯正のためのグッズも、その効果が科学的に証明されているものではありませんし、骨盤矯正を行うための特別な資格なども必要ありません。
そのため、どんな方法であっても「骨盤矯正」という言葉が付くものは、上記のように「ゆがまないようにする」か「ゆがんでしまったものを正す」のどちらかの考えに基づいて行われるものと言えますが、骨盤矯正を行ったからと言って100%骨盤が正常な位置に戻ると言い切れるものではないことを覚えておく必要があります。
整体やカイロプラクティクスなどのお店でも、「骨盤矯正」を施術メニューに入れているところが多いですが、お店によって方法や手順はさまざまなのです。
もしそういった施設を利用する場合は、骨盤矯正の考え方や技術力、通いやすい価格かどうかなど総合的に判断して決めることをお勧めします。
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骨盤矯正を行う時期

妊娠や出産でゆがみやすくなっている骨盤を元の位置にバランスよく戻すためには、骨盤矯正を産後すぐに始めたほうがよいという話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは、妊娠中から産後数か月の間、女性の体が女性ホルモンや筋力低下が原因で骨盤や靭帯、関節などがとっても緩みやすくなっている状態が続くためで、この時期に正しいケアを行うことが骨盤のゆがみを最小限に食い止めるためにとても重要とされているためです。
この、「産後すぐ」のケアを怠ってしまうと、骨盤がゆがんだ状態で固定化されてしまう原因となる可能性が高く、慢性的な骨盤のゆがみに繋がってしまうのです。
ただ、産後すぐのケアがもっとも効果的なタイミングであるのは間違いないのですが、それでも多少のゆがみは起こるものですし、産後に健康がすぐれずに骨盤のゆがみ対策まで行えない場合もあります。
その場合は、身体の健康を第一に考え、骨盤矯正は可能な限りはやめに始めるというくらいの気持ちで大丈夫です。
時間が経過して骨盤周りの筋肉が回復すると、ゆがんだ骨盤を正しい位置に戻すのは手間と時間はかかってしまうものの、骨盤矯正の取り組みを始めるのには「手遅れ」はありません。
可能な範囲で始めることが大切です。
骨盤矯正の方法
骨盤矯正には、自分で気軽に始められるものから、整体などで時間をかけて行ってもらう施術など、いくつかの方法があります。
どれか一つだけを行えばよいというものではなく、骨盤矯正を行う際の骨盤の状態に合わせて、いくつか組み合わせて行うのが効果的です。
骨盤ベルト

産後すぐに自分で行える骨盤矯正の代表と言えば、「骨盤ベルト」ですよね。
骨盤ベルトは、お腹が大きくなって骨盤が広がってくる妊娠後期から出産後に利用することで、腰と骨盤の位置を安定させる効果があります。
骨盤ベルトには、妊娠中の恥骨結合離解や恥骨結合にゆるみがある方が「骨盤を後ろから前に」支えるために利用するタイプと、主に腰に負担がかかっている方が利用すると効果的な「骨盤を前から後ろに」支えるタイプがあります。
また最近では、汗疹や肌荒れを予防に気を使った商品も多いですし、素材に医療用のシリコンを使用しているもの、引き締めの力を調整しやすいものなど、多くの商品が発売されています。
骨盤ガードル

骨盤ガードルは、骨盤ベルトのようにゆがんだ骨盤をギュッと固定するものではなく、どちらかというと骨盤を正しい位置にキープしつつ、筋力アップや姿勢を正すことで、骨盤を正常な状態に定着させることをサポートする目的で利用します。
また、このタイプはガードルやスパッツの形状をしており、骨盤矯正を目的をした姿勢の矯正と筋力アップだけでなく、同じく女性が気になる太もものシェイプアップやヒップのリフトアップにも効果を発揮する商品が多いのが特徴です。
このガードルタイプのものは、最近では芸能人のヒロミ&松本伊代夫妻が開発から携わった製品や、モデルで産後も美しいプロポーションを維持している梨花さんが愛用しているものなど、テレビなどでも活躍するタレントさんの愛用品として紹介されることも多くなってきました。
筋トレ・ストレッチ

骨盤矯正を行うために欠かせないのが、骨盤とその周辺の「筋トレ」と「ストレッチ」です。
骨盤ベルトや骨盤ガードルなどを使って、ゆがんだ骨盤を理想の位置に戻しても、周りの筋肉が弱っているとまた骨盤はゆがんでしまいます。
また、筋力があってもその筋肉の柔軟性が乏しいと、ちょっとした動作をしたときでも筋肉を傷めてしまう可能性が高くなるため、骨盤を支えるための筋トレが行えなくなり、結果骨盤のゆがみが再発してしまうことにもなりかねません。
骨盤を正しい位置に押しとどめておくためにも、筋力アップとストレッチによる柔軟性の向上は不可欠なのです。
骨盤矯正に伴って行うべき筋トレは、妊娠と出産でダメージを受けやすい、腹直筋、腹横筋などのメジャーな筋肉のほか、骨盤底筋のように鍛えにくいインナーマッスルの強化が効果的です。
一日数分からでもできる筋トレもありますが、バランスボールやトレーニング用クッションなど、より効果を高めるためのグッズも多く発売されているのも特徴です。
筋トレやストレッチを行う際は、上記の骨盤ベルトや骨盤ガードルも着用の上、無理のない範囲から行うように心がけてくださいね。
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整体・整骨院

骨盤矯正と聞くと、骨盤ベルトとならんでイメージしやすいのが「整体」等で行う施術による矯正です。
場所によっては「骨盤調整」という表現を使っているところもあります。
産後すぐに骨盤矯正を始められず、骨盤がゆがんだ状態で筋肉が固まってしまった方などが駆け込み寺的に通い始めることも多いのが特徴です。
整体や整骨院、カイロプラクティックなどで行う骨盤矯正のための施術は、基本的には以下の手順で行われます。
- マッサージやストレッチ、電気を流すなどで筋肉を柔らかくする
- 骨盤を正しい位置に調整する
- 骨盤周りの筋トレ補助
私も納得がいく施術を行ってくれる整体にたどり着くまでいくつかのお店をハシゴしましたが、上記のうち1と2までしか行ってくれないところがほとんどで、施術した時は良いですが、しばらく通わないでいるとまた骨盤のゆがみがひどくなってしまう可能性があるコースが多いのが気になりました。
せっかくお金を払って定期的に通うのですから、少しでも確実な効果が見込めるお店に通いたいところです。
本気で施術での骨盤矯正を考えている方には、上記3の、骨盤を調整したうえでの筋力アップについても取り組んでいるお店を探すことをお勧めします。
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※注意※
施術による骨盤矯正は、最初にマッサージやストレッチで筋肉を柔らかくすることから始めます。
そのため、少なくとも週に2~3回くらいは通わないと、その間に筋肉が硬くなり矯正の効果が半減してしいます。
子育てでなかなか都合が合わないお母さんも多いと思いますし、何度も通うことで結構な出費にもなりますので、一定期間通い続けられる環境を整えてから、集中的に行うことが大切です。
中途半端に通って、効果は感じらないは出費はかさむは・・だと悲しいですもんね。
まとめ
骨盤矯正は、産後のお母さんの健康と女性らしい体型を維持するためにとても重要な取り組みです。
私の知り合いでも、骨盤矯正をないがしろにしてしまったために思うようにお尻のサイズダウンができず、女性らしさに自信を無くしている方も多いです。
私自身も産後の傷の痛みから、骨盤矯正の取り組みが遅れおばちゃん体型になってしまい、半年以上整体に通うことになりました。
それでも2年近く時間をかけてじっくり骨盤矯正を行い、簡単にできる筋トレなどで筋力アップを行うことで、出産前に来ていた服を着てもギリギリ恥ずかしくないくらいにまで体型にまで戻ることができました。
とにかく女性らしい理想の体型や、痛みのない健康な体を頭に描いて、あきらめずに続けることがもっとも大事ですので、同じように産後の骨盤のゆがみで苦しんでいる方も、負けずに頑張ってくださいね!