無事に出産を終え、赤ちゃんと対面を果たしたときの感動は、言葉では言い表せません。
ですが、出産を終えるということは、慣れない育児のストレスや、まとまった睡眠時間が取れないことでどんどんたまっていく疲労などで、目の前の出来事をこなすことしかできない日々の始まりでもあります。
特に出産を終えた女性の精神状態は不安定になりがちで、これから始まる新しい生活に対する期待と不安で頭がいっぱいになってしまうものです。
そんななか、どうしても優先順位が低くなってしまうのが「産後のダイエット」です。
今回は、やらなければいけないけどなかなか始められない「産後ダイエット」について、なぜしなければならないのかと、その重要性について解説いたします。
産後ダイエットに気持ちが向かないあなた!この記事をみて、少しでも「ダイエットしようかな・・」という気持ちになっていただけたら嬉しいです^^
もくじ
産後太りを甘く見ないで!
出産前までは、頭の中でそれなりにダイエット計画を練っていたのに・・という女性も、出産を終えて赤ちゃんとの新しい生活が始まると、とにかく赤ちゃんのことが第一!と、自分の体のことは二の次と考えてしまう方が非常に多いです。
そういう環境の中で、頭の中ではわかっていても、やはり産後のダイエットについては後回しになってしまいがちになってしまうんですよね。
ですがそうやってズルズルとはじめられずにいると、太ってしまった体はどんどん痩せづらくなっていき、いわゆる「おばさん体型」になっていってしまいます。
普段もそんなに頑張ってダイエットしなくても太らなかったし、気合入れて頑張らなくても大丈夫・・・と甘く考えている方は要注意!
産後ダイエットには、通常のダイエットとは違い、産後ならではの「失敗しやすい理由」があるため、想像しているよりもはるかに痩せにくいということを忘れてはいけません。
※関連記事※>>産後、なかなか痩せられない・・知っておくべき4つの理由がコレ!
なぜ産後にダイエットするの?
出産を経験された方も、そうでない方も、もれなく「ダイエット」という言葉には興味があるのではないでしょうか?
テレビや雑誌でも取り上げられる機会が多いダイエットですが、基本的には「適度な運動」と「バランスの良い食事」を心がけることで、ある程度成果が出やすいのが特徴です。
もちろんある程度継続しなければ効果はでませんが、健康な方であればちょっと食事の内容を調整したり、日常生活に軽めの運動を取り入れるだけでダイエットの成果が表れると思います。
ですが出産を終えたばかりの女性は、妊娠期間中に増えてしまった体の脂肪や水分のせいで、通常よりもかなり太っている状態となっています。
そのため産後ダイエットは、妊娠していない方が行うダイエットに比べて明らかに後ろにあるスタートラインから始めていかなければならないわけです。
妊娠中は体重が増加する
始めからハンディを背負ってスタートするような「産後のダイエット」は、妊娠中に体重が増えすぎてしまうことでさらに難易度が上がっていきます。
妊娠中は産婦人科の医師や看護師の方から、体重が増えすぎないようにときつく注意を促されます。
これは、ある一定以上の割合で体重が増えてしまうことで、妊娠中の女性の体に「妊娠中毒症」が発生しやすくなるのを防ぐためであり、母体や胎児の健康を守るために必要なことなのですが・・・いくつかの理由で「理想の体重増加量」以上に体重が増えてしまうことがあります。
その理由を詳しく確認してみましょう。
①食べ過ぎ
妊娠した経験のある方は、「おなかの中の赤ちゃんがいるからお腹が減る!」といった言葉を口にしたこと、ありませんか?
妊娠したことがある方であればわかると思いますが、妊娠中はおなかが減ります!
妊娠中にお腹が減りやすいのは、例えば妊娠初期であれば女性ホルモンひとつである黄体ホルモンが活発に分泌されることによる胃腸活動の活発化が原因ですし、妊娠中全体でいえばおなかの中の赤ちゃんに栄養を送るため、ママの体がより多くの栄養を体に取り入れようとするためです。
このように、妊娠中の女性がおなかが減りやすいのはどちらかといえば自然なことなのですが、だからといって頭と体が欲するがままに食べ物やおやつを食べてしまうと、妊娠中の運動不足も相まってあっというまに「太りすぎ」状態になってしまいます。
②糖代謝の変化
妊娠中の女性は、女性ホルモンのひとつである「黄体ホルモン」の分泌量が増えることで、水分が体にたまりやすくなるほか、特に糖質の代謝が緩やかになります。
これは胎児にとっての主なエネルギー源が糖質であるためで、その糖質が積極的に体外に排出されてしまわないように女性の体は妊娠段階が進むほど、糖質の血中濃度が高くなります。
そのため妊娠中は、炭水化物などの糖質を過剰に摂取すると、通常よりも脂肪に形を変えて体内にとどまりやすくなる、つまり太りやすくなってしまうのです。
③運動不足
産婦人科の医師や看護師からは、体重が増えすぎないようにという注意とともに、散歩くらいでかまわないので無理なく運動することを勧められます。
妊娠中は食べ過ぎや糖代謝の停滞など、太りやすい要素はあるものの、ある程度の筋肉量があればそこまで神経質にならなくても「太りすぎる」という事態にはなりません。
ですが、おなかが大きくなってきて身動きがとりづらくなってくる妊娠後期になると、運動量も一気に減り筋肉量が低下します。
そのため、身体の基礎代謝能力も低下し太りやすい条件が満たされる事態になりやすいのです
産後ダイエット重要性
産後ダイエットは、これからママとして生きていく女性にとって、とても重要であるといえます。
その理由をいくつか取り上げていきましょう。
健康
なんといってもダイエットの最大の目的は、「健康」を手に入れることでしょう。
健康なくしてストレスフルな育児は闘えません!
妊娠中や産後だけでなく、太すぎた体が健康に良くないのは、もはや常識となっていますよね。
肥満によって引き起こされる病気の代表として、糖尿病や高血圧、脳梗塞・心筋梗塞などが有名ですが、それ以外にも数多くの病気の引き金になってしまいます。
とにかく必要以上に太った体を維持するメリットはひとつもありません。
とくに妊娠中はお腹の中の赤ちゃんを守るために、女性の体は通常よりも多くの水分を体に蓄えようとしますし、赤ちゃんに多くの栄養を届ける必要があるため、どうしても食事量が増え、太りやすくなります。
妊娠中に太ることはある程度までは許容されていますが、それでも太りすぎはやっぱりいけません。
産後、健康的な生活を送るためにも、出産後できるだけはやめにダイエットを開始するのが大切です。
痩せやすい体を手に入れるチャンス
女性の体は、出産時期が近づくにつれ、徐々に身体の筋肉や関節、靭帯などが緩みやすい不安定な状態になります。
これはおなかの中で大きく育った赤ちゃんが狭い骨盤や産道を通り抜けて生まれてくるために、女性の体に備わった機能です。
この「緩みやすい状態」は、出産前後から産後数か月の間続き、産後の骨盤矯正やダイエットはこの時期に始めるのがもっとも効果的で成果が出やすいとされてします。
逆にこの「緩みやすい時期」を逃してしまうと、筋肉や靭帯が通常通りの硬さに戻ってしまい、妊娠中に増えた体重を減らすのに人一倍の努力と時間をかけることが必要になってしまいます。
そうならないためにも、産後ダイエットは早目に始めることがポイントになります。
自信を取り戻す
産後の女性は、出産により筋肉が疲弊しています。
そのため、太っているといつも以上に体が重く感じられるだけでなく、行動自体もおっくうに感じるようになってしまいます。
頭の中で想像しているとおりの動きができなくて自信をなくしてしまうことも多く、特に女性の場合は女性らしいプロポーションとかけ離れた自分の体に大きな失望と悲しみを抱くでしょう。
太っているというのは、医学的に不健康であるというだけでなく、精神的にも健全ではない状態に追い込まれる場合が非常に多く、「どうせ私は太っているし」とか「太った私は魅力的ではない」といった、マイナスな思考になりやすくなってしまします。
こうした理由から「産後うつ」などに発展してしまうケースもすくなくありませんので、精神的にも肉体的にも健康であるために、産後にダイエットを行い女性らしい体と自信を取り戻すことは、とても重要と言えます。
子供の自慢に
出産後は、赤ちゃんの1か月健診などの定期健診や子育て支援の集まり、保育園に幼稚園という具合に、徐々に他の親子と接する機会が増えていきます。
子どもが小さいときはまだよいのですが、保育園や幼稚園に入園するころになると親子で参加する行事も増えますし、学校に通い始めることには授業参観などのイベントもどんどん増えてきます。
そしてそれは、子どもたちが、自分のママと他のおうちのママを比べる機会が増えることでもあるのです。
そんな時に、「太っているママ」と「太っていないママ」、あなたはどちらのママでありたいと思いますか?
当然、太っていないママですよね。
自分の子供に「ママはデブ」と思われてしまうのはとてもショックなことですし、ママ自身が他のママと体型を比較してやるせない気持ちになるなんて、できれば避けたい事態です。
妊娠中の方や出産を終えたばかりの方は、まだまだ先の話と思われるかもしれませんが、将来子供の自慢になるようなママを目指して、早めにダイエットに取り組むのが大切です。
アタシ、息子に「ママはデブ」なんて言われたらショックで立ち直れないかも・・
5歳の息子は女心とかわからないから、ズバッと言うもんね。
来年は小学校入学だし、今年中には絶対やせるてやるよー!
まとめ
出産は女性の人生において一大イベントであることは間違いありません。
ですが、そこがゴールではなく、子育てをするママとしての人生も、女性としてのキャリアも、まだまだ長く続きます。
産後のダイエットを成功させることで、子育て中も、子育てが終わった後も、物事に取り組む気持ちが前向きになりますし、ダイエットに成功したことに対する自信にも繋がります。
女性としての人生を輝かしい豊かなものにするための、一番最初に始められる努力が「産後ダイエット」と言っても言い過ぎではありません。
みなさんも、今だけでなく、もっと未来の自分の姿を想像しながら、少しずつでも産後のダイエットを始めるようにがんばってくださいね!