こんにちは、もへじです
突然ですが皆さんは「クレーム」を受けたことがありすか?
私はあります。というかクレームとともに歩んできた人生といっても過言ではありません。
コールセンターの管理者をやっていたころは、星の数ほどクレームを受けてきましたし、家に帰れば妻からの「どうしてあなたはそうなのよ!」といったボディーブローのようにジワジワ効いてくるクレームを浴びまくっています。
お客様相手の商売をされている方だけでなく、友達関係や恋愛などにおいても、クレームに近い物腰で威圧的に迫ってくる相手とやり取りしなければならないシーンというのは、日常生活の中でも珍しくはありませんよね。
クレームは何の対策もなく受けてしまうと身体がこわばり、恐怖を感じ、どうしてよいのかわからなくなる非常に厄介なものです。
しかし、実はクレームは適切なテクニックを利用して対処することで、相手と良好なコミュニケーションを築くきっかけになるチャンスでもあるんです!
そこで今回は、クレームの対処法の基本となる、4つのチェンジについて解説していきます。
もくじ
人はなぜクレームを入れるのか
ほとんどの場合、クレームの原動力になっているのは、「怒り」の感情です。
人によって怒りのレベルは違いますが、きかっけは自分の欲求が満たされなかった場合や期待していたものが得られなかった時、プライドが傷つけられた場合です。
皆さんも、高額だけど心から欲しいなと思って迷いに迷って通信販売などで購入したものが、いざ家に届いて開封したら支払った金額に見合わない低レベルな商品だったら起こりたくなりますよね。
また恋愛関係や夫婦関係にある二人でも、せっかく相手に喜んでもらおうと思ってした行動に対して、期待していたリアクションがなかったりすると、悲しい感情と同時に怒りの感情がわく場合も多いです。
そう考えると、やはりもっともクレームを入れたくなるときというのは「自分の期待が裏切られた場合」とまとめられるのではないでしょうか。
そしてその先には「自分の欲求を満たしてほしい」という感情が潜んでいることがほとんどです。
ですのでクレーム処理の本質は、いかにしてクレームを言ってくる相手が「どうしてほしいか」をテクニックを駆使して明らかにし、可能な範囲で解決策を提案して差し上げる ことなんです。
次から紹介させていただくテクニックである「4つのチェンジ」は、まさにその「どうしてほしいか」を引き出すための有効な技術なので、ぜひ覚えて実践してみていただきたいです!
クレーム4つのチェンジで対処する!
それではここから、4つのチェンジについて、一つずつ具体的に説明していきますね!
クレームって怖いしできれば受けたくないよねー・・。そんな簡単に対処できるの?
負のイメージが強いクレームだけど、広い意味ではコミュニケーションととらえることもできるんだ。正しいスキルを適切に利用することで、かなりストレスなく対処できるようになるよ!
声を変える
4つのチェンジのうち、一つ目は「声(ボイス)」のチェンジです。
声をチェンジさせるといっても、急にヘリウムガスを吸って甲高い声にするとか、大声を出すといって意味ではありません。
ここでいう「声を変える」とは、会話はじめから声の高さとテンポを相手の様子に合わせて変化させることをです。
ボイスチェンジのやり方は、こちらの第一声から相手の雰囲気に合わせて徐々に声の高さを低くしていき、それと同時にテンポもゆっくりにしていくのがポイントです。
そうすることでクレームを言ってきた相手は、「ああ、この人は自分の言い分を聞いてくれようとしているんだな」と感じてもらうことができ、徐々に勢いが収まりコミュニケーションがとりやすい状況に変化しやすくなります。
ここで注意する点は、第一声から一気にガラっと音の高さを下げると、クレームを言ってきている相手に委縮していると捉えられてしまい、相手がさらに攻撃的になってしまう可能性があるところです。
そうならないために、あくまで相手の言い分を聞きつつ、徐々に徐々に声の高さを下げ、店舗をゆっくりにしていくのが重要です。
ボイスチェンジについては別記事で詳しく紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!
https://mohezy.com/komyunike-syon-voicechange/
人を変える
私が教育係を行っていたコールセンターで、もっとも効果的だったのは「人を変える」テクニックでした。
クレームを入れる人の心理状態は、怒りのほかに「承認されたい」「自分の言い分を認めてほしい」という状態にあります。
そこで活用できるのが、この「人を変える」という方法なんです。
人を変えたって根本的な問題は解決しないじゃないか!とおっしゃる方も多いかもしれませんが、実際のところ最初にクレームを受けた人間から、別の人間に代わるということは、クレームを言う側からすると「話が通じる相手に代わってくれる」と受け止められることがほとんどです。
もちろん最初にクレームを受けた人は、次の人になんの前触れもなく変わってもらうのはNG。ある程度クレームを受け止め(この際「受け止めたふり」でもいいです)、自分では満足のいく対応ができないからという理由を伝えたうえでバトンタッチしてください。
そうしないと、「こちらの言い分を聞くのが嫌で逃げた」と受け止められ、せっかくの「人を変える」テクニックも効果が半減してしまいます。
さて、人を変えた効果で、最初に受けた時に比べてクレームの熱量もだいぶ収まっているはずです。
バトンを受け取った二人目の方は、先にご紹介した「声を変える」や「反復する」といったテクニックを駆使して恐れずクレームの対処をしていきましょう。
変わってもらう人がいないときはは迷わず次の「場所を変える」に移るよー
場所を変える
クレームを対処する場合に有効な三つ目のチェンジは「場所」です
そこが室内だったら別室に通してもよいでしょうし、お茶でも飲みながら・・といって外に連れ出すのも効果的です。
場所を変えることで得られる効果は二つあり、一つは「相手と自分の気持ちを落ち着かせること」で、もう一つは「じっくり話を聞いてくれる」と相手に感じてもらうことです。
移動している時間は短いかもしれませんが、少しでもクレームを言ってきている相手の様子や熱量を測りつつ、どんなスキルを使って落ち着かせるか、コミュニケーションをとるかを考えるのが大切です。
また前述の通り、「場所を変える」=「じっくり聞いてくれる」と感じてもらうことができるため、クレームを言ってくる相手もあせって言いたいことをまくしたてるのではなく、落ち着いて身に起こった不幸とどうしてほしいのかの欲求を伝えてくるようになります。
こうなったらシメたもの。ボイスチェンジやほかのテクニックを駆使して、会話の主導権を握ってしまいましょう!
お客様、他のお客様もございますので事務所のほうに・・・って連れて行ったら怖い人が待ってる!みたいなアレ!?
それはドラマの見過ぎかなー・・奥に怖い人が待っている必要はないけど、場所を変えるだけでも少し冷静に話ができるようになるんだよ!
時間を変える
クレーム処理に有効な4つのチェンジ、最後は「時間を変える」です。
これは私自身もコールセンターでよく使っていたテクニックなのですが、一通りクレームの内容と状況を聞いたあと、「状況を整理して」「担当していた人間に確認して」という理由を伝えたうえで、相手の都合の良い時間に改めて連絡をさせてほしいとお願いします。
少し間を置くことで、相手も自分も落ち着いて状況を整理する心の準備ができますし、改めて話を聞きたいという申し出をすることでクレームを言ってきた相手も「話を聞いてもらえる」という心理が働き、コミュニケーションをとる準備が整います。
ここで注意したいのが、クレームを言ってくる相手の言い分を聞く前から時間を変えようとしないことです。
これも「人を変える」の項でご説明した通り、言い分を十分に聞く前に時間を変える内容を提案してしまうと、「自分の言い分を聞くのが面倒で逃げた」と思われてしまい、逆効果となってしまいます。
あくまでも「時間を変える」テクニックは、「声を変える」や「人を変える」テクニックを用いて相手の話をある程度受け止めてから行うことで十分な効果を発揮します。
まとめ
クレームを処理するためのテクニックとして、4つのチェンジをご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
クレームは怖いし逃げたくなるのが普通ですが、この4つのチェンジや反復法、マジックワードなどの技術を駆使することで、まったく恐れる必要がなくむしろしっかりとした対処ができた場合は、クレームを言ってきた相手が自分のファンにしてしまう可能性まであるコミュニケーションのきっかけにもなるものです。
コミュニケーションが苦手な方も得意な方も、ぜひ「コミュニケーションは技術によって円滑に進めることができる」ということを忘れずに、意識して取り組んでみてくださいね!