妊娠糖尿病にご用心!予防方法と原因、症状について詳しく解説♪

妊娠,糖尿病,予防 もへじの日常

妊娠中は妊娠糖尿病に注意!

妊娠中にかかってしまう病気としてよく耳にする「妊娠糖尿病」。

 

お母さんにとってもおなかの中の赤ちゃんにとっても悪い影響が心配されるこの病気は、妊娠期間中に起こる可能性があります。

 

ですが、妊娠糖尿病といわれても、具体的にどんな症状がある病気なのかあまり詳しくわかりませんよね。

 

そこで今回は、妊娠糖尿病がどんな病気なのかどんな症状が現れるのか、原因は何かについて紹介させていただき、妊娠糖尿病にならないための予防にも利用できる「食事療法」もあわせて解説します♪

 

妊娠糖尿病を正しく理解して、健康な赤ちゃんを産むための健康的な生活を過ごしましょうね^^

 

アタシ妊娠中、太りすぎて妊娠糖尿病一歩手前って診断されたことあるよー

それから産婦人科の先生の指導を受けて、出産までなんとか悪化させずに過ごせたんだよね。

妊娠前から意識して気をつけてればよかったな~と思うことも多いから、ぜひこれから妊娠・出産を控えている方たちにも教えてあげたいな。

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妊娠糖尿病とは

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妊娠中の女性の体内で血糖値が高くなることで注意しなければならない「糖代謝異常」は、その発症の仕方によって「妊娠糖尿病」、「妊娠中の明らかな糖尿病」、「糖尿病合併妊娠」の3つに分けられます。

 

このうち「妊娠糖尿病」は、妊娠中に発症する糖代謝異常のうち、一般的な生活習慣病としての糖尿病ほどではない軽い症状のものを呼びます。

 

また「糖尿病合併妊娠」は、妊娠前から糖尿病と診断されていた方が妊娠した状態のことを言い、「妊娠中の明らかな糖尿病」は、妊娠が分かってから糖代謝異常があることが診断されたものの、じつは妊娠前から糖尿病があったのではという疑いがある糖代謝異常のことを言います。

 

妊娠糖尿病は、一般的な糖尿病と名前が同じなので人工透析やインスリン注射と言った処置が必要な状態を想像してしまう方もいますが、あくまで妊娠中の一時的な症状であることがほとんどで、食事内容の見直しで改善を目指す食事療法で対応するのが基本です。

 

妊娠糖尿病の原因

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女性は妊娠すると高血糖になりやすくなります。

 

これは、妊娠すると胎盤から「インスリン拮抗ホルモン」と呼ばれるプロゲステロン(黄体ホルモン)やプロラクチンといった女性ホルモンが分泌されるためで、このホルモンが体内のブドウ糖の分解を促すインスリンというホルモンの働きを抑えこんでしまいます。

 

また同時に体の脂肪組織から、同じくインスリンの作用を抑えるサイトカインという成分も生成されることで、特にインスリン拮抗ホルモンの分泌量が多くなる妊娠中期以降はインスリンの効果が発揮されづらくなり、血糖の調節がうまくいかなくなって妊娠糖尿病が発症してしまう可能性が高まるのです。

 

そもそもインスリン拮抗ホルモンの働きでインスリンが働きづらくなる状態は、糖代謝を抑えることでブドウ糖の分解を抑制し、そのブドウ糖をはじめとする栄養書を赤ちゃんに送り届けるという目的で行われる妊娠中に必要な身体の働きですので、必ずしもマイナスの要素ばかりではありません。

 

しかし食べ過ぎ運動不足ストレスなどのため、インスリンの必要量にインスリン分泌量が追いつかず、糖代謝のバランスが崩れてしまうことで、お母さんとお腹の中の赤ちゃんの両方に悪影響を及ぼす妊娠糖尿病になってしまうことがあるのです。

 

妊娠糖尿病の症状

妊娠中の女性が妊娠糖尿病にかかると、女性自身も、おなかの中の赤ちゃんも高血糖になり、さまざまな合併症が起こる可能性がでてきてしまします。

 

妊娠高血圧症候群

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妊娠20週以降から、産後12週までに妊娠糖尿病などが原因で高血圧を発症した場合を、「妊娠高血圧症候群」といいます。

 

このうち高血圧のみの症状の場合を妊娠高血圧症、高血圧に加えて蛋白尿我ある場合を妊娠高血圧腎症といい、重症になるとお母さんの血圧上昇と蛋白尿、けいれん発作、脳出血、肝機能・腎機能障害などといった症状が起こる場合があります。

 

またお腹の中の赤ちゃんの発育にも悪い影響があり、胎盤が子宮の壁からはがれてしまう症状や、場合によっては胎児死亡という最悪のケースまで報告されているためとにかく注意が必要です。

 

妊娠高血圧症候群は、妊娠した女性20人に1人の割合で起こる、発症率の高い症状といえます。

 

妊娠糖尿病と妊娠高血圧症は無関係ととらえる方も少なくありませんが、血糖が高いことにより妊娠高血圧症を併発する可能性が高まるため、関連が高い症状といえます。

 

羊水量異常

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赤ちゃんを外部からの衝撃から守るクッションの役割をしてくれる羊水は、妊娠糖尿病で異常な量になってしまうことがあります。

 

羊水が基準よりも多くなると、その分通常よりも子宮内に赤ちゃんが動き回れるスペースができるため、逆子の原因になることが多いです。

 

早期破水などのリスクも高まってしまうため気をつけたい羊水量の増加ですが、妊娠の経過に気を付けていれば、問題なく元気な赤ちゃんを出産するケースが多いです。

 

定期健診などで羊水量の異常が認められた場合は、産婦人科の医師からも経過を観察しましょうと言われることがほとんどですので、必要以上な心配はせず、医師の判断に従いましょう^^

 

胎児の巨大化

お母さんが妊娠糖尿病になると、お母さん自身もお腹の中の赤ちゃんも高血糖状態となり、結果として赤ちゃんが巨大児となる可能性が出てきてしまいます。

 

お腹の中の赤ちゃんが巨大になることで、帝王切開でしか出産できないと判断されるケースや、通常分娩時に赤ちゃんの肩甲骨がひっかかり難産につながる肩甲難産となってしまうリスクが高まります。

 

また、赤ちゃんに心臓肥大多血症形態異常といった先天的な異常が起こってしまう可能性もあるため、妊娠糖尿病は出来る限り早期に、確実に対処する必要があります。

 

妊娠糖尿病になりやすい人

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日本産婦人科学会によると、妊娠糖尿病は妊娠した女性のうち実に7〜9%の割合で発症するとしています。

 

この約10~12人に1人という割合は、不安が募る妊娠した女性にとっては無視できない数値ですよね。

 

妊娠中に通院する産婦人科では、割と早い時期から空腹時血糖をはかり、場合によってはブドウ糖負荷試験という、あま~い飲み物を飲んで数時間後に血糖値を計測する検査を行って妊娠糖尿病の診断をしますので、この病気を見逃すことはほとんどありません。

 

ですが、以下の条件にあてはまる方は、通常よりもこの妊娠糖尿病を患う可能性が高いと思って日々気を付けて生活されたほうが無難です。

 

  • 肥満の人(BMI:体重(kg)÷ 身長²(m))の数値が25以上
  • 家族に糖尿病の人がいる
  • 高年齢妊娠(35歳以上)である
  • 妊娠高血圧症候群になったことがある
  • 以前に大きな赤ちゃん(巨大児)の出産経験がある
  • 原因不明の流産・早産・死産の経験がある

この条件に当てはまればかならず妊娠糖尿病になるというわけではありませんが、統計的にこれらのお母さんが妊娠糖尿病になるリスクが条件に当てはまらない女性に比べると高いということですので、心に留めておいていただければと思います。

 

妊娠糖尿病の予防は食事療法で!

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妊娠糖尿病の治療と予防は、食事療法が基本です。

 

食事療法と聞くと難しくて堅苦しいイメージがありますが、妊娠糖尿病になってしまった方だけでなく、妊娠していない方にとっても応用できる健康的な食事法なので、ぜひ実践していただきたい内容です^^

 

食事療法の進め方

妊娠糖尿病の改善と予防に効果が期待できる食事療法は、食事の内容もさることながら、次に挙げるちょっとした心がけがとても大切になってきます。

  • 規則正しい食事(朝食・昼食・夕食)
  • 1日の総食事量を3等分する
  • ゆっくり、よくかんで食べる
  • 腹八分目!
  • 間食は控える
  • 寝る前に食べ物を食べない

一見すごく簡単で、たったこれだけの内容?と思ってしまいますが、これこそが妊娠糖尿病の治療と予防の第一歩と言えます。

 

特に妊娠中は、お腹の中の赤ちゃんの胎動や悪阻などの影響で食事のタイミングや一回の食事量のバランスが保てなくなることが多く、1日2食になってしまったり夜にドカ食いをしてしまったり、夜中寝る直前に食事を摂ったりと言った不規則な食生活になる場合もあります。

 

妊娠糖尿病の治療と予防は、1日に摂取する総食事量をを抑えるというよりは、1日に摂るべき食事を均等に3食にわけ、できるだけ等間隔で摂取することで体内の血糖の増減の波を穏やかにすることを意識するのがおすすめです。

 

「糖質を摂らない」は解決策ではない

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糖尿病という病名には、「糖」という感じが使われているため、糖尿病の治療には糖質を制限することが近道!と考える方が非常に多いです。

 

体内で糖質となる炭水化物や砂糖などの摂取を控える糖質制限は、方法さえ間違えなければ確かに妊娠中でも効果の期待できる健康法ですが、妊娠糖尿病の治療という意味では必ずしも正しい対処とは言えません。

 

というのも、糖質自体は他の食材よりも体内でエネルギー(カロリー)になりやすい効率の良い栄養素で、お腹の中の赤ちゃんのためにも摂取すべきものだからです。

 

糖質は効率の良いエネルギー源

年齢や体型によって増減はありますが、女性の1日の摂取カロリーの目安は約2000kcalで、それに加えて妊娠4ヶ月までは+50Kcal、7ヶ月までは+250Kcal出産までは+450Kcalを摂取する必要があります。

 

この1日に必要なカロリーを食事で補う場合、例えば1杯の茶碗に普通に盛った白米であれば、約230キロカロリーのエネルギーを摂取できますが、その分のエネルギーを他の食材で補おうとすると以下のような量を摂取する必要があります。

豚肉(ロース) 約200g
牛肉(サーロイン) 約180g
焼き鮭 約150g
絹ごし豆腐 4個
リンゴ 4個+1/2個

出産後のダイエットのために糖質制限を取り入れる場合ならともかく、妊娠中の食事にこれだけの食材を盛り込むのは大変ですので、妊娠糖尿病の治療や予防のために食事の内容を見直す場合には「炭水化物などの糖質を排除する」のではなく、「量を控えめにする」という調整をするように心がけましょう。

 

※参考※ 日本人の食事摂取基準(2020 年版) – 厚生労働省

塩分控えめを心がける

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妊娠糖尿病の治療と予防のための食事は、その量だけでなく味付けにも気を使うのがおすすめです。

 

とくに塩分多めの濃い味付けの食事は、その分ご飯やパンなどの主食を食べる量が増えてしまいがちですので注意しましょう。

 

また塩分を控えめにすることは、妊娠糖尿病と同じく気を付ける必要がある妊娠高血圧症(妊娠中毒症)の予防にもなるため、健康的な妊娠生活を過ごすためにも大切です。

 

まとめ

妊娠糖尿病は、10人に1人がかかると言われる無視できない病気です。

 

妊娠中のストレスやつわりで食事がまともに摂れなかった反動で食事量が増えてしまう方も少なくありませんが、お腹の中の赤ちゃんの健康のためにも、妊娠中は規則正しい食事タイミングと食事内容を心がけるようにしましょうね^^

 

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